先日ブロックの補修工事をしてきました。 古いブロック積みで、笠木が取れかけ、落下の恐れがある。 地震での転倒防止を依頼されました。 調査したところ長さ15mほどで、控えブロックは両端部のみ。 笠木はほぼひび割れており転落の恐れがありました。 ブロック自体にも一部ひび割れが生じており、補修することに。 この場合、ブロックの交換がお勧めするものですが、 将来的に家の建替えなど恒久的なものを望まれていなかった。 ブロックひび割れが部分的であり、全体の補修はないものとし、 部分補修と言うことにしました。 ブロックのひび割れ箇所が少なかったことが幸いしており、 笠木交換とひび割れ補修。控えブロックの施工にて、 ブロック撤去積み直しの費用と比較し約半額で済んでおります。 控えブロックの施工では、既存ブロックにアンカーを打設しますが、 このとき差筋アンカーの場合、打ち込んだ箇所が開いたときにブロックが割れる恐れがあるため、 ケミカルアンカーを使用しました。 カプセル状のものがケミカルアンカーです。 控えブロック頂部にも鉄筋を挿入してあります。 クラックの補修には、モルタルよりはるかに強い、 耐震補強やマンションなどの外壁剥離補修にも使用されている樹脂モルタルを使用しました。 補修後クラック部分の補修跡が目立ってしまいますが、外観は家全体を直したときにと言うことです。 打ち込み式アンカーでは、先端が開き、強度を持たせる形になり、古いブロックなどには不向きかと思われます。 ちなみに打ち込み式アンカーと樹脂系アンカーでは引き抜き強度が約3倍になります。 7段積みなど高さの高いブロックが連続する場合、ブロック両脇に鉄板を挟み込み、通しボルトで補強した上に、控えブロックを作成する。と言う方法もあります。 いずれにしても、現在の状況により、多様な補修方法がありますので、ぜひ御相談ください。