いろんな植物が実をつける時期です。 さて、これは何の実でしょうか。 答えはオオバギボウシ。 あいやまの森に自生していて、あちこちから芽を出しています。 園芸店で見かける園芸品種のホスタの原種になります。 茎を高く伸ばして花を咲かせて、 実がつくと重さで茎が弓なりにしなります。 風が吹くと実がぶらーんぶらーんと揺れて、まるで別の生き物のよう。 実が裂けて黒い種が見えています。 この種が親株の周りにハラハラと落ちていきます。 なるほど、真下に落ちてもびっしり茂った親株の株元では 発芽すら出来ないですもんね。 太い茎を高く伸ばしてその先に実をつけることで 種をなるべく離れたところに落とす作戦か。 と、自分なりにオオバギボウシの生態戦略を考察してみたりしてます。 植物の姿の全てには理由があります。 植物たちは厳しい競争を生き残るために、 己の生き方のスタイルを洗練させ続けています。 芽が出てから種を落とすまで、余計なことをしないのです。 花だけでなく、その姿のすべてが自然のデザインであることを 教えてくれるのが原種の植物です。