今日は先週予約を変更してもらった 新潟大学附属病院の矯正科へ、きいと行ってきました。 駐車場脇のソメイヨシノが満開でした。 ソメイヨシノ。 もちろん、葉がまだ出ないうちに 花を満開にさせる様は 本当にため息が出るくらい 華やかで美しいですが、 一代雑種であることを知ってからは また、違う見方で素晴らしいなと思います。 コマツオトメとオオシマザクラの交配で生まれた ソメイヨシノは一代雑種なので 種がつくられても発芽の能力はありません。 北海道のソメイヨシノも 九州のソメイヨシノも 同じDNA指紋を持っているそうなので もともとは、多分たった1本。 たった1本です。 それを挿し木や接ぎ木でクローン化し、 この木を植えたいと思った人の手で、植えられていったら、 あるいは戦後の荒廃した土地に復興の念を込めて 皆で植樹した結果、 こんなに全国に広まった。 それは日本中のどこへ行っても、日本人の誰もが、 この木を、この花を美しいと思うということですよね。 そんな樹木が他にあるでしょうか。 そう思うと、 あの大きく広げた樹冠が 互いに手をつなぎ、若者から老人まで 日本人の心を見守っているように見えます。 クローンという言葉の語源は ギリシャ語の「小枝」という意味らしいですが その小枝達が、枝先と枝先を重ね合わせ 素晴らしい景観を創出しています。