年をとって庭に立てなくなった二人の女性が好きだった花が、わたしの庭で咲いています。
月見草
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「少しずつ庭を整理しているから、気が向いたときに増えすぎた物を裏口に置いておくね。」そう言って、5月から梅雨が明けるまでの間に、何度か植物を分けてくださったのは2年前の事でした。すぐ近所に住む花好きなHさん。
震災からひと月ほどたったある日、トラックが横付けされ、荷物が運ばれて行きました。入院されたのか、息子さんのところに引き取られたのか庭をそのままにして、Hさんの姿はみかけなくなりました。
月見草の黄色と余り元気のないシャルロット、そして、アルケミラモリスを黄色つながりで植えています。
ヒメルリトラオノ
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草丈20センチほどの小さな青い穂をつける山野草です。実家の庭で母が大切にしていました。ありふれた花ですが、余り植えられているのを見かけません。「寅の尾」なのに、この小ささがこの子の自慢です。
自分の庭があって、健康で庭の草を抜ける。当たり前の幸せですね。