京都のhory garden日記(旧)
ダム湖に沈んだ村@〜以前の暮らしを垣間見る〜
ニックネーム: hory garden(旧)
投稿日時: 2011/09/12 17:37


休日は、岐阜県揖斐川町に出かけておりました。



まず、午前中に「徳山民俗資料収蔵庫」へ。

徳山民俗資料収蔵庫は旧徳山村の有形民俗文化財の資料館です。

資料館にはY家以外には誰もおりませんで…

案内の方が付きっきりで説明して下さいました。

(印象に残ったものを数点紹介)



こんなに大きいのに…木は伐採しない…すごいなぁ。

この大きな鉢。

さぞ大きな木を切り倒して作ったんだろうと思いきや

木を生かしたまま、必要な分だけくりぬいて作られたそうな…。



綺麗に樹皮を剥いで…元の木はまた樹皮を作って生きていく。

この囲炉裏の上につるして、雑穀を乾燥させたり

燻製を作ったりするお道具も、写真の様に必要な大きさだけ

木の樹皮を切り欠いて、むやみに樹木を切らずに

必要な分だけ自然から頂いて…ほんと、自分の生活を省みると

無駄にしているものが多い事に気付きますね。



この徳山村と言う所は、江戸時代までは「塩を買うお金さえあれば良い」

言われるほど、自然と共存していた地域だったそうです。



嫁に来て下さいとプロポーズの指輪がわりに…籠を。

この籠…籠と言えば「たけかんむり」でも分かる通り竹とか蔓とかで作ると思いますが

この籠の材料は、カエデやナラなどの樹木…それを年輪にそって剥がして

籠を作るんだそうです。

実際に持たせてもらいましたが、竹籠とは比べ物にならない程重たい。

でもそれにも理由があって…ここの地域は豪雪地帯で

雪が降ると竹がしなったり折れたり…なかなか育たないんだそうです。

なので、代替えを広葉樹に求めたという事だそうで…地域の特性ですね。



遊びと、暮らしが、背中合わせ。

衣服の材料の繊維となるカラムシも叩くと音が鳴る子供の遊び道具。

遊びながらカラムシの場所を子供に覚えさせ、まっすぐ伸びた繊維になる

カラムシを見つけた際には家に持って帰らせるとの…へぇぇ、一石二鳥!



この刃物、すごく大きいです!村外発注の物はお金をためて…村内はつけで…。

あとは、山に囲まれた村の木を切り出す為の大きな道具とか…

(刃物は、新聞紙で型を取って、新潟などの産地に頼んでらしたそう)



年季の入った豆腐箱…こんなんも見ないなぁ…。

お豆腐箱とか…

(その前に塩とにがりの説明も受けてたので…なるほど!と)



あとせんばこきも 足踏みしながら使ったなぁ!

農機具とか…唐箕は回した事あるわぁ…7年くらい前に!



耐える仕事も多かったようで…。

これはトチノキの一枚板だそうで…1枚約25kg。

女性は1枚、男性だと2〜3枚背負って山道を歩いて運ぶのだそう…。

75kg………25kgでも私には難しい。



カランカラ〜ン、おやつですよ〜♪

ちょっと最近のお道具も!

(あはは、Yも学童保育の時、この鐘で呼ばれてたわ(笑))



こんな、ご年配の方には懐かしい、若い方には初めて見る生活用具が

所狭しとならんでいる資料館なのです。



なんで、こんなに昔に使われていた道具が綺麗に管理保存されているのでしょう。





それは、この徳山村が今はダム湖に沈んだ村だからかもしれません。



                         (Y) 







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