私の実家は田舎の山の中、 街中では見かけない植物が色々あります・・・いえ、正しくは、ありました。 近年は心無い人の乱獲や環境の変化に加えイノシシが増え、 田畑は勿論、野山も荒らされ、 珍しい草花や植物も無くなったと母が話していました。 私の幼少のころは山に行けば季節ごとに木の実が実り、 育ちざかりのお腹を満たしてもらったものです。 また、エビネ蘭や猿のこしかけ、大文字草やシャガの花、 コオニユリ(黄平戸百合)やオニユリ、イトラッキョウの花など見かけた記憶があります。 しかし、今では見る影も無く、 それどころか何処でイノシシに鉢合わせするかと恐ろしくて出歩けない状況のようです。 それでも、家から少し歩けば、 ケマン草やウマノアシガタかな?が咲き、 イタビ?でしょうか、沢山の実も見られました。 そして、こちらは環境によるものか、 自然に出来たのか、斑入りの露草が・・・ そして、沢山見かけるのがこのマメヅタ。 マメヅタは樹木や岩の上などに茎をはわせる着生のシダ植物で、 山間部ではごくごく普通に見ることが出来るのですが、 山で岩や木にびっしり張り付いている様子は シダ植物とは思えない光景です。 それでも、こんな光景もそう多くは見かけず、 小川や山の中の岩場ぐらいでしか見かけなくなりました。 私の幼少の頃とは大きく変わりつつある風景や環境に 何とも言えない寂しさを感じ、願わくばこれ以上の変化が無い事を願うばかりでした。 T