春待月 2013/12/28
胸の奥にひとり手をあてて 波打つ思いをなだめては
それでもざわめく春待ちの 淡くナズナの月のいろ
今日を一期会と歩むひとの
笑う瞳を見てご覧
今日を生きて 明日は知れず
ただ 今だけを映す
遠く遠く遙か身際には やがて明け行く東(ひんがし)の
それさえざわめく君待ちの 手に取る近さの朝の月
夏に生きて秋を歩む空
笑う積乱の白い雲
君と生きて 共に明日を生きて
ただ 寄り添い生きる
胸の奥にひとり手をあてて 波打つ思いを確かめては
それでもざわめく春待ちの 雪山に昇る月のいろ