空気流れるを意識しないごとくに『風』
120.
差し伸べる手は
差し伸べられた手の記憶のオウム返し
反射神経のように パブロフのように 意識の外だけど 刻まれた溝なぞり再生するレコードと同じ
普通のことは それこそ普通を意識する間も無い
自然のことです
誰もが誰もの下に生まれ 分岐してたまたまに生きる同時間の中に 息をかけし合う
空気流れるように関わる 同じ時間のあなたやまだ見ぬ誰かと頬は
人が動く で存在を感じ それが頬のある意味となる
目のそば
鼻のそば
耳のそば
口のそば
冷たい風に赫らむ頬を愛しく想う
だから・・・・・