当社では 化学農薬を使用しません。
というのも 実はうちの夫のいまはんは 長年化学農薬の消毒を業務で使用していたために
アレルギー反応を起こし、睡眠障害と視力が著しく低下してしまったからです。
いまはんは10年以上 「植木屋」の仕事をしていましたが、最後にお世話になった造園会社さんで
いつものように化学農薬の消毒をして帰宅してきた時に 夕飯を食べながら 箸を持ったままウトウト。
数日 つかれている感じだったのは 気にかかっていたけど、箸持ったまま、寝るって何事????
それまで、私は 某生協で 無農薬や無添加の安心して食べられる食運動をしていたので
農薬の薬害については 多少の知識はあった。
なので 事あるごとに いまはんに「ねぇ、無農薬で植木って管理できないの?」という話をしていた。
でも いまはんは 「そんなの無理だと思う」という返事。
いまはんが ウトウトしてるのを見たときに、「これは 薬害だ」と思った私は 思い切って言った。
「仕事、辞めたら?植木屋の技術はあるんだから、無農薬の植木屋さんをすればいい」
いまはんは しばらく悩んだ末、辞めることを決意。
それから、ポリテクセンターにしばらくお世話になり、卒業後、「ガーデンカットサービス植木屋本舗」を開業。
最初は思考錯誤だったし、お客様も少なかった。
幸いにも いまはんの剪定の技術に惚れこんでくださっているお客様と、地域でお世話になっている方からの
紹介などで少しずつお客様が増えていった。
だけど剪定は出来ても、問題は害虫が発生した時に「化学農薬を使わない」為にはどうすればいいのかが
一番の問題で。
いまはんは 「よか、アタシが紹介するけん、あなたはだまっとってよか」と心強い、心優しいMさんの
前々親方が若い時に作ったお庭が大好きで、Mさんのお庭の松には特に思い入れがあった。
前々親方の会社に勤務していた時に 松が段々元気が無くなり、ダニにやられ、ダニ防除の化学農薬を
使っても、治らなくなり ますます強い防除剤を使っても 改善されず、肥料を施してもダメ。
どうしてこんなに元気がなくなったのか、大好きだった松が死んでいくかもしれない。。。
そう思い悩んでいたのが、独立する前に「農薬が原因だったのかもしれない」と気がついたらしい。
化学農薬は 目の前の害虫を殺虫するだけじゃなく、土壌にかかった場合には 土壌の微生物も殺虫してしまうのかもしれない。
そう思ったいまはんは Mさんにそう説明し「何とか、この松を元気にしたかけん(したいから)、任せてくれんやろうか」と頼んだ。
それから、自然農薬と名前が付くものを片っ端から学び、やっとのこと。。。。
今、当社が使用しているクスニムにたどり着いた。
クスニムは主原料が樟脳のオイル。樟脳は虫除けとして昔から使用されているもの。この匂いが虫除けになる。
また、樟脳にはカンフルが含まれているのでアロマセラピーを学んでいる人ならわかるでしょうけれども、
元気を呼ぶ。
同じく主原料になるニームは有機栽培の野菜の栽培にも使われているほど安全性が高いもの。
ニームにはものすごく色んな効能があり、私達はニームの効能の食欲減退(葉を食べなくなる)と生殖能力の減退
(新たな卵を産まない)というところを利用している。
また、使用している全ての材料がオイル成分や、展着成分であるために今居る害虫については「クスニム」を
散布することで害虫をオイルでコーティングするため、オイルコーティングされて皮膚呼吸が出来ずに
害虫はだいたい2時間で酸欠死する。
私達はこのクスニムを季節によって配合、希釈濃度を調整して お客様の庭に散布する。
配合率を間違ったり、希釈濃度を間違うと 効果がでないとか 出にくいという結果になる難点があるけれど。
いまはんは ホントに植木が大好きだからこそ、こういう考えの下で今の植木屋本舗をしていられるのだと思う。
それは 今まで植木のことを学ばせてくださり、剪定の技術を教えてくださった親方(親父)さんが居てくださった
からこそだし、先輩方が居てくださったからこそだし、そしてお仕事をいまはんにおまかせくださったお客様
あってのことだと とても感謝しています。
この感謝の気持ちをずっと忘れずに お客様のお庭に「こんにちは!!植木屋本舗です!!」と笑顔で入らせて
いただけるよう、努めたいと思います。
明日は 曇りのち晴れ?なので福岡のMさまのお庭の剪定作業と「クスニム」散布、S様のお庭の「クスニム散布」へ行って来ます。
ちょっとだけまだ、風邪気味ですが、頑張ってきます☆