佐賀「植木屋本舗」☆ミッポ(´∀`)ブログ☆
農薬に頼らないお庭の管理 へ
ニックネーム: uekiyamippo
投稿日時: 2010/02/03 11:24

消毒。 

農薬。

植木屋の仕事の中では 普通に使用されているものですが
昨日 オヤカタが 久しぶりにお会いした方とお話をしていて 以前はご主人と一緒に造園のお仕事をされておられた
奥様が「今、全く造園の仕事をしていない」と話されたのでよくよく話を聞いてみると

「フケがひどくなり、手の皮がズルっと剥けて…体調が悪くなってしまって 病院に行ったら 『農薬の薬害 アレルギーですね』と言われたから もう造園の仕事はできないと思った。」

実は オヤカタも同じで オヤカタは 以前に勤めていた造園会社で 薬剤散布をして帰ってきて 夕飯を食べていた時に
そのまま寝てしまっていて 睡眠障害を起こしたり 体調不良、とにかくカラダがだるいという症状が出た。

当時 私は専業主婦の傍ら アレルギーを抱える子どもの子育て中だったため、「無農薬の野菜、抗生物質を使わないお肉など」安心して口にできるものを取り扱う グリーンコープ生協で 組合員活動をしていたため
薬剤散布をするオヤカタに対しても 「どうしても植木は 消毒しなきゃいけないの?」とよく尋ねていた。

オヤカタの症状を見た私は すぐに薬害だと思ったので 「カラダを害してまで造園の仕事をしなくていいよ」と言った。
姫も薬剤が散布されると体調を崩す。
庭の害虫が どんなにウヨウヨ ウジャウジャ出たとしても 人の健康、命にまでは影響は及ぼさないじゃないか。
(植木屋としては 不適切な考えですが)

「仕事なんて何でもある。
だけどオヤカタには10数年身につけた 造園の技術がある。
なら、それを生かして農薬を使わない造園業を自分でやればいいこと。」と簡単に言ってしまった。

今 思えば ドンブリな姐御な性格 ある意味無謀で無責任すぎ(笑)
ソコがミッポのいいとこでもあり 悪いとこでもあるのですなぁ。。。(いや悪いとこが80%以上だw)
よく男っぷりがいいといわれます。あははは。


オヤカタは 会社を辞めて 独立。
その頃 オヤカタの仕事ぶりを気に入って応援してくださったお客様の所へ 通わせていただきお仕事はいただけたけど
オヤカタが気に入っていた M様のお庭の 松が元気が無い。
黄色く変色し、明らかにダニにやられたものと判断できる。 いつも綺麗なお庭にと消毒、剪定、施肥は欠かさないM様のお庭。
殺ダニ剤も使用してみた。でも改善しない。

そうしてる時に オヤカタは ひとつ大きなことに気がついた。
木が弱ってるんだ。木が弱ってるから病気になる。
木が弱ってるということは 木自身の力を高めてあげるしかない。その為に何をしたらいいのかを考えなくては。

木の力を高めるには 木は栄養を根から吸収する そのためには地力をつけるのが 木を元気にすること。
化学薬剤を使用してきたことで 病害虫は耐性を作ってしまったんだ。
化学薬剤を使用してきたことで 地面で栄養を作る微生物まで死滅させてしまったのではないか。

そう思い、色々な自然農薬を使って実験をさせてもらい、今 当社で使用している「クスニム」ができた。


クスニムは植物由来のオイルが主原料。
なので散布しても有機リン酸系化学農薬のように 有毒性はなく 散布後、揮発しガスになり3日間ほどその場に漂うことで空気を汚染することがない。
特有の匂いがあるけど それは植物オイル本来の匂いで これが害虫を寄付けにくくする忌避の役目をする。

オイル成分なので 害虫の卵に散布することで コーティングし酸欠させることができる。
幼虫ぐらいの害虫ならば 2時間ほどで酸欠死する。
オイル成分なので 地面に散布することで 地面に栄養を与えることができる。

それだけではなく 剪定作業をするときには 害虫が潜みにくい環境を作る剪定をする。
お日様があたるように。 雨があたるように。 風が通るように。
バリカンだけでの作業ではなく 必ず後で こまかく風道を作るように はさみを入れていく。
枝をきちんと 整えて込み入らないようにする。
丁寧な仕事をすることで 木に害虫を寄付けない環境を作っていく。
もちろん 枯れた葉などから 病害虫が発生することもあるので 取り除く。



化学薬剤のアレルギーを 一般的には化学物質過敏症という 環境病 という呼び方をする。
化学物質過敏症は まだまだ認知度が高い病ではないけど その具体的な物の一つには「シックハウス症候群」がある。

私たちの周りには知らぬ間に多くの化学物質があり それらに頼りながら 普通に生活をしている。

私は 自分自身も苦手な匂い(香水やお化粧品、お線香の匂い、化学防虫剤の匂いなど)があり、具合が悪くなる。
ホルムアルデヒドにもトルエンにもクシャミ 吐き気などがある。

一般的に定められている化学物質の許容量(ADI)というものが定められているものの 許容量 限界を超えたところで
発症する。
発症してしまうとわずかな化学物質にも反応をするようになる。
誰もが 今、発症していなくても 長く化学物質にさらされていることで発症するかもしれないリスクがある。

植木の見た目の綺麗さ、 殺虫して虫がいないことがいいこと、そういう見た目だけの問題ではない。

植木屋本舗では 化学薬剤を使わない。庭はまず、お客様にとって一番近い自然環境。お客様の庭にまず、きちんと
した自然の環境 地面に微生物が居て 栄養豊かな土を作り その栄養を吸って木が健康に育ち、 木が花を咲かせ
実を成らせ それを鳥が食べに来る そして鳥がフンをして そのフンが土に還り…とういういい連鎖をする環境を作ることが庭の本当の管理なのではないかと思っています。

農薬に頼りすぎるのではなく 本当に必要な対策は何なのかを 一緒に考える植木屋。
変わりモンだけど、そういう観点で やってます。



ku






 


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