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グリーンケアのトシヒロです。
今日はクリスマス・イヴですね。
毎年、この時期になると思い出す事があります。
かれこれ13年も前の話になります。当時、私は二十歳で東京にいました。
バンド仲間が東京外語大に通っていて、その東京外語大の仲間達とクリスマスパーティーをするから
『弾き語りをして!』
と12月のある日、突然言われました。
断る理由があるとすれば『緊張するから嫌だ』そんな程度。
もちろん引き受けました。
その日からクリスマスパーティーまで頭の中でイメージしては緊張し、イメージしては緊張し・・・・・
の繰り返しでした。
そしていよいよ当日を迎えました。
大塚駅から会場まで歩きましたが、まわりの風景は一切覚えてません。(緊張のため)
会場に着き、恐る恐るドアを開けました。
すると・・・・・
当たり前ですが、知らない人ばかり。
数人と目が合いましたが、誰も話しかけてはくれません。
さらに緊張。 帰りたくなりました。
バンド仲間が私を見つけて声をかけて数人に紹介してくれました。
ほんの一瞬だけ楽になりました。
でも、仲間はすぐ別の仲間の所へ行ってしまいました。
それからどのくらいの時間が経ったのかわかりませんが、
音楽のお披露目大会が始まりました。
(恐らく私が店に入ってからそんなに時間は経っていないと思います。)
5.6組のグループが演奏するとの事。もちろん、すべて外語大生で、
私はオマケ。自分の順番もわからないまま、他のグループの音を聞いて
いました。
みんな上手い。上手く聞こえる。緊張感が増します。
そして、この日のメイン、『Soul Brother's』というセミプロのグループの演奏が始まりました。
会場はかなり盛り上がりました。
もうこうなると、緊張感どころの騒ぎじゃありません!!!!
逃げたくても逃げれないような 金縛り状態でした。
『Soul Brother's』の演奏が終わり、かなり会場は暖まりました。
そして次はピンで『ミスチル』の弾き語りでした。その方もかなり上手い。会場は盛り上がってます
そしてその頃、ある不安が頭をよぎりました。
ところで、私の演奏はいつだ?
そうこうしているうちにミスチルの弾き語りの方の演奏が終わりました。
そこで司会者が
『今日の演奏はこれですべて終了で〜す!!みんなありがと〜!!』
『え〜〜〜なんじゃそりゃ???』
っていうのと
『よし、終われ、終わってしまえ!!』
と二つの感情が同時にあふれました。
するとバンド仲間が
『ちょっとまって!! トシヒロ君がまだ歌ってない。まだおわりじゃないよ〜!!』
と言いました。
^^;
司会者は『あ、そうだ、ごめんごめん。今日のトリはトシヒロ君です。盛り上がってちょ〜だい!!』といったフリをしました。
最悪の事態です。
私のことは誰もしらない上、目立ってます!!!!!
この日は3曲歌うことになっていました。私は曲を決めていませんでした。
なぜなら、他のグループとかぶったら嫌だから。その場の空気で決めようと思ってたんです。
が、あまりの緊張感で頭の中は真っ白。。。。
『あの人誰?』
明らかにその目線がズキっと刺さります。
そんなパニック状態の中、一応挨拶をして
突然ですが、『きよしこの夜』をアコギとブルースハープと歌で演奏しました。
それなりの拍手は頂きました。それなりの。
そして二曲目。
頭に浮かんだのがTHE BLUE HEARTS の「青空」という曲でした。
クリスマスとはまったく関係ありませんが、青空を歌いました。
すると、さっきまでの会場の空気がガラッと変わりました。
あったかく感じたんです。『青空』を歌い終わると、たくさんの拍手を頂きました。
そして、いよいよ最後の曲です。
なぜか私の頭に浮かんだのは、これまたクリスマスとはまったく関係ありませんが、『なごり雪』でした。
そして歌い始めると、
さっき演奏していたSoul Brother’sのヴォーカルのお兄さんが急にステージに上がり、ハモってくれました!!!!!
その瞬間、音楽をやっている人だったらわかると思いますが、鳥肌が立つ瞬間でした。
最後まで歌いきり、頭を下げました。すると、会場から鳴り止まない拍手を頂きました。
ステージを降りると、まったく知らない人たちから、
「トシヒロくん、ホントよかったよ。一緒に飲もうよ」と、誘われました。
なんとも言えない喜びがこみ上げてきました。結局、最悪の夜から、最高の夜に変わりました。
音楽ってスゴイな。と初めて感じた夜でした。
十三年前のクリスマスの想い出話でした。
明日は十二年前のクリスマスの想い出話をするかもしれません・・・
最後まで読んでくれた方、私の想い出話に付き合って頂き、ありがとうございます