花と樹と風と土 ガーデン工房 結 -YUI- のガーデン通信
ロックガーデンを造る〜H市N様邸03 2012年夏
ニックネーム: 向井康治
投稿日時: 2013/01/14 05:33

 昨年の春、4月下旬から5月にかけて…
 
 このブログの記事を書くにあたり、こちらのお宅に植え込んだ低木や宿根草たちの数を集計してみました。

 約90種、650株。
 われながら、少し愕然となるような数字でした。
 よくもまあ、植えたものです。


 それらが6月を迎え、力強く育ち始めました。



 ロックガーデンですので、そこはただの石組みとは違い、岩と岩の間にたっぷりと腐食土を入れています。
 それらの表土が当初、雨のたびに流出してお客さまにご迷惑を掛けてきました。

 でも、それも夏までですので、どうかそれまではご辛抱下さい。
 わたしはそう申し上げてきました。

 

 それまでには岩と岩の間に植え込んだ低木がしっかりと根を拡げ、あるいは宿根草たちが地表を覆い、おのずと土の流出を止めてくれる筈でした。



 ロックガーデンはどうしてもドライなものにならざるを得ません。
 地表の水分はすぐに岩間に染みこんでしまい、さらに岩自体が水分を吸収します。
 だからここで使う植物は乾燥に強く、日当たりの良い箇所では暑さにも強くなくてはなりません。


 
 そうした中で少しでも早く地表面を覆ってくれるグランドカバーとしてわたしが採用したのは、

 クリーピング系のタイム、セダム類、ヒメイワダレソウ、ヒメツルソバ、リシマキア ‘ヌンムラリア・オーレア’、ロニセラ、アメリカンブルー、コンボルブルズ、グーデニア、オノエマンセマといった仲間たちでした。



 それらを環境ごとに使い分け、例えば南側はクリーピング・タイムを中心に、東のガレージをセダム類で、西側の落葉の林の足元はヒメイワダレソウで覆い、北の和の庭の建物寄りを日陰にも強いヒメツルソバで、樹の足元を同じくリシマキアでというように植え分けたのでした。





 6月のこの時点ではごらん通り、ようやくシュートを延ばし、根を拡げ始めたところです。

 一方でその他の植物たちも確実に大きくなり、あるいは花を咲かせ、あるいは色づき…







 これが5月のことでした。


 さらに長かった7,8月を経て…



 さすがに9月ともなれば、植物たちのボリュームがはっきりそれと分かるほど増大しています。



 このときの訪問ではさすがに追加は出来ず、秋の宿根草の植え込みは翌月まで待つことにしました。
 その代わり、かなりの量の切り戻しを行いました。



 土の露出もめっきり少なくなり、これでもう雨ごとの流出も過去のもの。



 キッチンガーデンの野菜たちもこんなに大きくなり、



 何よりも驚異的だったのはヒメイワダレソウたち。



 雑草の世話をしなくて済むよう、早々に緑のカーペットにしてしまいましょう、
 …とは申し上げましたが、



 まさか半年足らずでここまでこの場所を気に入ってもらえるとは!



 和の庭のグランドカバーももう一息といったところです。



 10月の再訪と追加植栽をお約束して、まだまだ残暑厳しい9月の庭を後にしたのでした。





よろしければ、ホームページもご覧下さい。
 http://www.yui-garden.com/

 


























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