さて、クリーン・メアリーズ・ガーデンのバラ園を、引き続きご案内していきます。
コメントは無用とか前回書きましたが、商売柄ついつい余計なことを考えてしまいます。
うーん。
たとえば、このようなバラの見せ方について。
ベンチのポジションは座ってみれば分かるのですが、ローズ・ガーデンを見渡せて、かつ、いろいろなバラの色を重ねて眺めることのできる絶妙な位置になっています。
さらに、お互いの存在が気にならないよう、ベンチに座る者同士の視線はしっかりと遮られています。
そして、そのベンチ自体がこのように素敵なフォーカル・ポイントになっているのですね。
さらにクライマー・ローズの絡んだロープがそのベンチとベンチを幾重にも結び、ひとつひとつのベンチを断片的に孤立させることなく、同時にひとつの結ばれた世界を周囲から浮かび上がらせています。
そう。
結界ですね。
もちろん、その外にも別の美しい世界が拡がる、素敵な結界です。
さて、クイーンズ・メアリー・ガーデンのバラ園を後にして、リージェンツ・パークを東に向かいますと、公園を南北にまっすぐ貫くブロード・ウォークに突き当たります。
その先に拡がるのが広大な風景式庭園。
公園の標示に「イングリッシュ・ガーデン」とある、広い芝地に丘や池の点在する英国の自然を切り取ったガーデンです。
そして、ブロード・ウォークに戻れば、広い通りに沿って展開するボーダーと装飾花壇とモニュメントの連続!
アベニュー・ガーデンをそこでは楽しむことが出来ました。
こちらでは折しも大がかりなメンテナンスの真っ最中。
それもほとんど終わりかけの、とてもフレッシュな植物たちを見学することが出来ました。
こうした景色が南北約1キロに及ぶブロード・ウォークの左右に展開するのですから、徳田先生が旅行の最中に何度も口にされた、
「国力の違い、文化の差」
を思わずにはいられませんでした。
うーん、いや。
負けてなるものか
この日はこの後、公園内のレストランに集合し、
(このレストランの庭もなかなか素敵なものでした)
オックスフォード・サーカスからピカデリー・サーカスに移動(市街地には興味ないのでコメントは無しです)、
コヴェント・ガーデン(もとウェストミンスター修道院の菜園、今はショッピング・センター)で早めの夕飯を食べて解散し、
わたしはグリーン・パークからセント・ジェームズ・パークを、途中のバッキンガム宮殿やビッグ・ベンを尻目に延々と歩き続け、公園の花壇や植え込みをたっぷりと堪能しました。
例えば、こんな景色。…これが21時少し前のセント・ジェームズ・パークです。
以上、おまけでした。
23時頃にホテルに戻ったわたしがもちろんその後、近くのストアで買い込んだビールもしこたま堪能したのは言うまでもありません。