今日は珍しく雨に降られた秩父夜祭りでしたが、その前に何とか完成した横瀬町のお宅です。
ウリン材を贅沢に使って自然な雰囲気の中で、さりげない目隠しを実現できました。
リズミカルな変化をつけたウリンのフェンスや、流れるような曲線のアプローチ・レンガには、奥様のこだわりとセンスが活きています。
もちろん、フェンスだけでは完全と言えない外からの視線のカットには、植物たちにもフォローしてもらいました。
耐寒性のシマトネリコとホンコンエンシス‘月光’の株立、トウネズミモチ、オリーブといった常緑樹たち。
建物近くで夏の日差しを遮断してくれて、ウッドデッキや和室に陰をつくってくれるベニバスモモやノルウェー・カエデ‘プリンストン・ゴールド’といった落葉樹たち。
補色関係にあるベニバスモモの銅葉とプリンストン・ゴールドの黄金葉のコントラストは、春から夏にかけてこの庭をしっかりと引き締めてくれる事でしょう。
そして、裏手のピアノ教室の窓から楽しめるように、こちらにはすっきりと単幹のホンコンエンシス‘月光’。
低木にはアベリアをポープレイズとコンフェティの2種、イヌツゲ‘貴婦人’、グミ‘ギルト・エッジ’とヒペリカム・ヒドコートを使わせていただき、宿根草としては何種類かのグラスだけを植え込みました。
このうちトウネズミモチより大きな樹木たちは、まだ寒さが本格化する前、着工直後のまだ庭の形の出来ていない時に植え込んでありました。
いくらかでも暖かいうちに植えたかったし、そのことで施工中にずっと水もあげられて様子も見ることができますから…
完成数日前、息子さんにはサインの製作をお願いしたりもしました。
ただ、本当の完成は来年春にもう一度お邪魔して、ハーブやほかの宿根草の植え込みのお手伝いが終わったときでしょうか?
いえいえ、この庭もじつは、あと5年も10年もかけてゆっくり完成していくお庭です。
それまでの間、わたしは毎年このお宅にお邪魔することになりそうです。
そんなお庭がどんどん増えていっています。