毎年所沢の西武ドームでこの時期開催される「国際バラとガーデニングショウ」も今回は12回目です。
これまでも何度かお誘い頂いてきましたが、なかなかガーデニング・コンテストというものにうまく馴染めず、忙しい時期でもあったのでずっと避けて通ってきました。
今回は同業で親しくして頂いている(有)煉創の高橋さんから誘って頂き、彼の作品へのお手伝いという形で参加することとなりました。
全体デザインとハードの製作は高橋さん。
植栽設計とその施工はわたしという形です。
会場製作が5月8,9日の2日間に限られているため、事前にかなりの作り込みが必要です。
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会場では短時間で組み立てられるようにハードは幾つかのパーツに分けて製作。
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移動式クレーンで簡単に降ろせるよう、パネルにレンガタイルをはりつけて軽量化。
そして、仮組です。
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植物の手配はMIYABIの富田さん。彼は他の出展者の依頼も受けながら、それでもわたしのわがままをいろいろ聞いてくださいました。
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富田さんに用意して貰った樹木を仮組したハードと組み合わせて、全体のバランスや色調を考察。
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そして、一昨日の8日、満を持しての会場入りです。
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高橋さんはレンガタイルが移動で剥がれ落ちたり壊れたりしないかと心配で、ほとんど眠れなかったそうですが、どうにか無事に搬入することができました。
そして、製作。
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この日は8時から22時までの持ち時間を目一杯使っての製作となりました。
が、それは高橋さんに任せてわたしは午後から別件の打合せや資材の調達。
高橋さんたち製作スタッフは睡眠不足を押しての作業で、かなり大変だったみたいです。
そして昨日、わたしの持ち分である植栽作業に入りました。
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わたしの方のスタッフは中2の娘(小学生低学年の頃からアシスタントをしていますので、かなりの戦力です)と会場近くに住む姪の二人。
それでも、悪戦苦闘する他の出展者を尻目に17時には作業を終えることが出来ました。
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さて、今回の作品のテーマとコンセプトです。
高橋さんのテーマは、作品中の車椅子を見て頂ければわかる通り、障害を持った方でも楽しんでもらえるガーデンです。
高橋さんには障害を持ったご家族がいて、このことはわたしの知る限り、彼のずっと一貫したテーマとなっています。
わたしの前任だったデザイナーの方が急病で参加できなくなったことがあり、それを引き継いだわたしは当初、その方のチョイスした植物を出来るだけ使って、彼の作りたかった庭を再現できればと思いました。
しかし、高橋さんや富田さんと話し合ううち、考えが変わって自分のスタイルを前面に出すことにしました。
以前に書いたブログ「風景」と、これは関係あります。
心の張りを失っていた私を奮い立たせてくれたのは植物でした。
その植物はけっして美しく優しいだけのものではなく、むしろインパクトのある、背中をどやしつけて励ましてくれるような、力強いものでした。
それは、つまりは植物の持つ「生命力」。
だから今回の作品でわたしは、高橋さんの作った器に、その「植物の生命力」を盛り込みたいと考えたのでした。
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ベースになる色調はわたしに力をくれたベニカナメと菜の花の、アカ〜銅葉色+イエローという補色の組合せ。
この色の組合せを至るところで反復させてもらいました。
そして選んだのも力強くたくましい植物たち。
デルフィニウムではなくてジキタリス、ペチュニアでなくガザニアといった風に…
グランドカバーを突き破って葉を拡げるホスタ、どこでも力強く繁殖して花を付けるセダムやエリゲロン、そしてトゲがあって少し危険なメギもここでは大切な構成要素です。
一見どこでもあるレンガのガーデンのようでありながら、奔放でたくましく、ちょっぴり攻撃的でなにより元気になれる…それが今回のコンセプトです。
これら元気な植物たちが、会場を訪れる皆さんの目を楽しませ、できれば心を踊らせることがことができれば、うれしいと思います。
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賞ねらいの手の込んだ作品が多い中、煉創高橋さんの作品はどちらかというとおとなしくて、それが逆に異彩を放っているのですが、わたしはそれがとても気に入っています。
その作品のレンガワークを少しでも引き立てればと、頑張って植栽させてもらいました。
国際バラとガーデニングショウは12日から17日まで、6日間の開催となります。
近くにお住まいの方はぜひお立ち寄り頂き、感想などお聞かせ下されぱ幸いです。
ホームページもよろしければご覧下さい。
http://www.yui-garden.com/