あなたが 今 このブログを読んでいる最中にも シリアから逃れた難民たちは ドイツなどヨーロッパの国々を目指して 歩いている。
みなさんは 第二次世界大戦末期 リトアニアで 難民となったユダヤ人の為に「命のビザ」を発給し続けた「杉原千畝」(スギハラ チウネ)という人を ご存知だろうか?
「シンドラーのリスト」という映画で有名になった「シンドラー」にならい 「日本のシンドラー」とも評されている人だ。
ナチスドイツによる迫害をのがれる為 ユダヤの人々は 国外に出たかった。しかし ビザがなければ 脱出できない。 杉原は 国の命令に背きながらも 人道的見地から ビザを発給しつづけ 多くの人々を 救ったのである。
今 問題となっているシリア難民について ヨーロッパの各国は 受け入れを容認した。
いろいろな問題を抱えているEUだが 今回の判断は 素早いのではないだろうか。
特に ドイツは 寛容な立場をとっている。財政的な問題や治安問題も からむだろうが かつて ドイツがしてしまったことへの反省も 少しはあって 寛容な立場をとっているのではないだろうか?
これを見て 僕は メルケル首相の判断は まさに 「命のビザ」だと思った。
先日 9月4日 杉原が命のビザを発給し続けたリトアニアのカウナスで 彼の偉業をたたえる式典が行われた。
これだけ ニュースで シリア難民のことが 騒がれているのに この件に関する各局のニュース放映には わずかな時間しか使われなかった。
戦後70周年の番組をこの夏 たくさん やっていたが 彼のした偉業にも もっと光が当たってよくはないだろうか?
彼は 「国の命令に背いた外交官」として 戦後 不遇の人生を歩んだ。
外務省は 長らく 彼のしたことを 偉業と認めず 服務違反として見ていたのである。
しかし 彼により助けられたユダヤ人の国イスラエルからの外圧などにより やっと 腰を上げたような形で 彼の名誉を回復させたのは なんと 2000年になってからである(河野洋平大臣による謝罪と名誉回復)
日本の難民申請制度が 一部 悪用されているという現実もあるが 全世界を俯瞰した 人道的 そして 歴史という観点から 日本政府にも 素早い対応を 望みたい。