修景日記
版築工(はんちく)
ニックネーム: 一乗っ子
投稿日時: 2011/07/11 20:09

“版築工”この現場を始めるまで聞いた事すら無かった言葉でした。

聞いた事ない=やり方わからない!からのスタートです。
簡単に言うと、土:消石灰:砂利の混合土で現代版土セメントです。

ここからのスタートです。[画像]

大粒の土はNGな為、まずは山土のふるいかけ作業。[画像]

土も敦賀、滋賀、そして一乗谷の山土と3種類用意。
そして、サンプル施工。[画像]

3種類の土+消石灰+砂利のいろんな割合のサンプル施工をしました。

県内外から遺跡を研究されてる先生や役所関係の方が来られての
委員会で、一乗谷の土がベスト!だと言う結論がくだされました。[画像]

さあ施工です。

でも、作業現場は朝倉氏遺跡の中!既存の石等を動かしたり
痛める事はもちろん厳禁!そんな中での作業開始!

一段ずつ板をあてて中に版築をしていきます。[画像]

そして、ひたすら叩いて締めるのみ![画像]

何かの建物?て位、異様な光景です。[画像]

板を外すと見事に固まって版築の完成です。[画像]

そして、この段を埋める様にして法面を整形していきます。
[画像]

最後に植生マットを張って完成です。[画像][画像]


作業現場では、これだけ機械や重機類が発達したご時世で、
土、石灰、砂利を撹拌するのにミキサーや発電機を使用しましたが、
それ以外はほぼ人力作業!

先人の人達は、このような事を日常してたかと思うと、本当に頭が下がります。

と共にいい勉強をさせてもらった現場でもありました。


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