放鳥された佐渡のトキが産卵したようですね。
嬉しい限りです。これでふ化してくれれば
もっと嬉しいです。
10年近く前、まだ ‘キン’ が生きていた頃のことです。
日本で初めて人工繁殖でふ化したトキの ‘優優’ が生まれて
今後の個体数の増加が期待されていた頃、
先に人工繁殖に成功し、放鳥のための準備をしていた
コウノトリの郷公園のある兵庫県の豊岡市へひとりで行き
ビオトープの視察をしてきたことがあります。
当時の新穂村では、放鳥がこんなにすぐ実現できるとは
考えられなかったと思います。
皆さんのご苦労はたくさんあったと思いますが
本当に、ここまでこれて良かったですね。
最近、新潟県では頻繁にニュースにトキが出るので
絶滅動物に敏感なかいは、
なぜ絶滅したはずなのにテレビに出ているのか
納得いかないらしく、何度も何度も説明させられました。
それもそのはずで、
かいの愛読書『絶滅動物ミュージアム』に載っているから
です。
私もこの本の宮川アジュさんと同じ考えで
トキは基本的に留鳥なので、かいには
日本国内のトキは絶滅したと教えていたのです。
‘キン’ への想いもあってのことでした。
かいがもう少し大きくなって、
新潟の空を見上げたら朱鷺色の羽が見れるようになったら
「絶滅」と「野生絶滅」の違いを説明し
奇跡の鳥だということを
教えたいと思います。
【トキ】
コウノトリ目 トキ科
写真は最後の日本産のトキ ‘キン’ の剥製
(2003年10月10日死亡)
現在繁殖している中国産のトキも
生物学的にはまったく同一種だそうです。
日本の野生トキは1981年に絶滅。