甲子園は東北勢を暖かく迎えてくれた。スタンドも審判団も実況も
残念ながら東北高校も光星学院も姿を消したが、これも現実。
東北高校は20日の甲子園練習まで実践練習なしで臨んだ大会。
調整不足が歪めなかった。
五十嵐監督の重い決断で大会出場を決定し、
選抜大会は開催に目処が立った。
東北高校が出場辞退を決断していたら、
大会そのものが成り立っていなかった。
そして選手たちは野球どころではない
被災の現実をボランティアとして見ていた。
光星学院は合宿遠征からの帰路で被災の現実を知り、
母校に戻れないまま大阪入りした。
大会規定には10日前には地元に居る事が決められているが、
今回は特例措置で認められた。
選手達は八戸の見慣れた光景が無残な状況になっている事に
心を痛めたに違いない。
被災の現実と向き合い格闘した東北高校と帰れなかった光星学院。
違っていたのは実践練習できた光星学院と出来なかった東北高校。
甲子園はその結果がそのまま出てしまった感がある。
スタンドの応援も地元からはどちらも行けなかったが、
アルプスの友情応援、スタンドも暖かかった。
光星学院の9回2アウトの場面で
主審が相手ピッチャーの駆け寄り何事か伝えた。
「勝っても 派手なガッツポーズはしないように」
と私は勝手な想像をした。
プロ野球の方は開幕時期で二転しながら落ち着いたが、
興行日程、選手会との協定など難題があったにせよ、
文科省の後だしジャンケンもあったが、
新井選手会長の国民目線、
ファン支持感からの進言は価値があった。
プロ野球は遅らせても日程変更しても開催できる。
高校野球は選手達にとって
一生に一度かも知れない甲子園である。
そして復興の明るい出来事として、
元気な選手達の甲子園の映像が何よりの励ましになる。
五十嵐監督の前を見据えた重大なる決断と選手達に感謝したい。
そして、今度こそ十分な実力が発揮できる甲子園であって欲しい。
北の応援団長