花と樹と風と土 ガーデン工房 結 -YUI- のガーデン通信
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NPO法人しゃぼん玉の会の主催で昨年、子どもたちの作った太陽光パネル2枚が石巻市十三浜の被災地に届けられました。 星槎学園のことは恥ずかしいことに、今回の活動で初めて知りました。 その教育方針、 人を認める。人を排除しない。仲間を作る。 今更改めて言うまでもなく子どもたちにとって大切な事ながら、その実、言葉だけが素通りしていくような空虚さをいつも味わってきたこの身には、とても新鮮な場所でした。 それがちゃんと実践されていることは、今回お邪魔した一日だけで充分に伝わってきたように思います。 この太陽光パネルを製作した場所、実は職員室の一角なのです。 生徒と先生の間の、とても緊密な距離感が心地よいと思いました。 生徒とOBの区別がつかず、OBと先生との区別もつかず、そんな渾然一体となった空間でとにかくみんなして、それは作られました。 講師は、 サイエンス・ジャーナリストにして、博学多才なガーデナーにして、博物学者にして、写真家にして、可愛い後輩でもある森昭彦氏。 やわらかな雰囲気の中にも科学的な知識を散りばめ、笑いを誘いながらも要点を外さない絶妙な語り口で、まったくの初心者である高校生と先生たちに太陽光パネル製作の概要を、見事伝授してのけたのでした。 そして今回初めてお目に掛かった手作り太陽光パネルの専門家、ソーラーネットの加藤さん。(事後報告です。実名、いいよね?) 彼もまた、その存在自体で空間をやわらかく整えてくれる方でした。 太陽光パネルの製作とは… つまるところ、はんだ付け作業の連続の訳で。 むしろ、それだけで電気が作れてしまうと言うことの不思議が、良いのかも知れません。 要するにみんなに配られたセルというシリコンで出来た薄い板は、それだけですでに太陽の光を浴びて電気を生み出しているのですから。 ただ、そのセルを34枚つなぎ合わせた後の作業は、やはりプロの力無くしては出来ないもので、 セルの連続体を特殊なシートとガラス板で挟み、 専用車両に搭載された機械でラミネート加工が施されます。 その事で森くんによれば、この先20年の歳月と風雪に耐える強度が生み出されるのだとか。 テストの結果も上々。 2枚の太陽光パネルがここに生まれました。 この後、もう二枚のパネルがしゃぼん玉の会と今度は大学生たちによって製作され、石巻に届けられる予定です。 その設置先にはこの夏また訪問が予定されていますので、いずれ改めて報告させていただきたいと思っています。 (今年はでも、仕事もきっちりさせていただく予定です) よろしければ、ホームページもご覧下さい。 http://www.yui-garden.com/ |