震災当日に施工中だった鴻巣のAさんのお宅。
新築されたのが2007年の春でした。
家内を亡くしてまだ半年ほどの頃の事で、追加のお仕事を依頼されて訪ねた今回、Aさんのお母様に当時小学生だった娘のことを心配していただき、恐縮してしまいました。
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当時も一部の厄介な仕事だけを任せていただき、あとは資材を提供してご主人に工事をしてもらったり、住宅メーカーから支給して貰った材でご主人と共同で木製フェンスを製作したり…
手作り感のある楽しい庭がさらに成長してわたしを待っていてくれました。
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このウッドデッキは住宅メーカーが組み立てた際、ご主人が塗装を行いました。材はレッドシーダーです。
となりのレンガ敷きも、わたしの仕事をじっと見て覚えたご主人が、後から製作されたものです。
でも時の経過で、当時力を入れられなかった部分も作り込みたくなったのと、やはり雑草対策もあって、今回のご依頼となりました。
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震災の後、余震も続いていたし停電や燃料の問題もありましたが、予定していた車庫と犬走りのコンクリートだけはいつまでも型枠のままにしておけず、通勤で残り少ないガソリンのほとんどを使い切り、計画停電の合間にプラントに調整してもらいながら、何とかコンクリートの打設だけは終えました。
次はガソリンが普通に手に入るようになってから来ます!
…とは言ったものの、いつまでも仕上げに戻れないのは忍びなく、いよいよ背中にリュック、両手にインパクトドライバーと丸ノコと脚立を担いで電車とバスで行くしかないか…
本気でそう思い、Aさんにもそうお伝えした時になってようやく、ガソリンの供給が安定してくれました。
本当は1日で仕上げてしまいたかったところですが、どうしても終わらず、2日がかりでようやく仕事を終えました。
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道路境界部のフェンスもご主人がとてもこだわられたところ。
枕木を立てて並べたいのだけど、どう思いますか?
既存の中古枕木やその紛い物を使うのは反対でしたのでその理由を説明したら、さすがに良くご理解くださり、二人で手分けして予算に見合う範囲の安全な枕木探しに奔走しました。
じつは現在、ウリンに代わる地球環境への負荷が少なくて安全かつ耐久性のあるウッドデッキ材を模索中で、いくつかの業者に声を掛け、震災に前後して各方面を訪ねたり、サンプルを届けてもらったりしています。
その報告はこれからまたじっくり行っていきたいと思ってますが、その中の1社が置いていった国産杉の枕木が有りました。
枕木サイズのものと角材、板材とがあり、防腐剤を加圧注入してあります。その詳細はいずれ他の製品と比較しながら紹介していきたいと思いますが、ここではそのサンプルをAさんが見てすぐに気に入り、価格も比較的安価であったため、即決となりました。
運賃を安く済ませるつもりでAさん自ら前橋まで取りに行く予定でしたが日程が合わず、やむなく私が走ったのが3月11日。震災の当日でした。おそらく、これが半日遅れていたら竣工はさらに遅れていたことでしょう。
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内緒ですが、若干過積載でした。
予算の関係で7センチ厚のものと10センチ厚のものを組み合わせて使ったのですが、地中部は直接土に触れる部分を減らすよう工夫しつつ、後で撤去交換が可能なように工夫も加えてあります。
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震災を前後しての施工となった現場で、とても印象深い仕事となりました。
季節も冬から春への変わり目を縫うようにしての仕事で、お向かいの畑も竣工間際には春の装いに変わっていて、
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最後の日にはこぼれ種のノースポールが花を咲かせていました。
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よろしければ、ホームページもご覧下さい。
http://www.yui-garden.com/