花と樹と風と土 ガーデン工房 結 -YUI- のガーデン通信
地震のあと08 さらに歩く
ニックネーム: 向井康治
投稿日時: 2011/03/27 06:03

mixiでお互いの近況を確認し合っているサンフランシスコの友人が、昨日つぶやきの中で、

NHKニュースをつけたら高校野球だった。今日の日本はどうだったんでしょうか?

と…。


震災発生から早くも2週間。
娘なんぞは、え? まだ2週間しかたってないの? もっと長く感じる、と驚いていました。
確かにこの2週間はとても濃密でしたから、その気持ちも分かる一方、わたしにはとても短く感じます。
だってまだ、安否確認が出来ていない方たちが1万6千人(今朝の新聞で)も居るのです。
もう2週間もたってしまったんだ。それだというのに…
一方で仮設住宅の建設が始まっているというのに、まだまだ食料や水が充分確保出来ないでいる被災者の方もいるのです。

…被災地に流れる時間に大きなズレが生まれ始めている。

いま被災地で起こっていること、或いは原発現場の現状を知りたくてラジオをつけると、たしかに友人の言うように、選抜高校野球…
いま、それどころじゃないだろう、とは決して言わないけれど、せめてNHKくらいは常時リアルタイムで情報を流し続けて欲しいと思いました。

被災地を取り巻く状況全体にも、目に見えて温度差が生まれ始めています。

こちらではガソリン不足は解消し、計画停電も頻度がずいぶんと少なくなったものの、放射性物質に汚染された野菜の問題や水道水の問題もあって、確実にスーパーからミネラルウォーター始めいくつかの品物の姿が消えているし、原発では作業員が被爆したというし… そう、余震もまだまだ続いています。

震災はまだまだ規模を拡大しながら、今も進行しているというのが実感です。
まだ緊急事態は続いている。
余震とか、放射能漏れとか、そうした事々がすべて被災地からのメッセージなのではないかとさえ、思えます。
まだ忘れないでくれ、この災害は東北と東関東だけのものではないんだよ、という…

ラジオで情報を耳にし、テレビの画像で被災地の様子を知り続けることは、被災地と時間を共有するということ。
被災地の様子を常に心に掛けるということは、身体はここらあっても気持ちの一部を被災地に置くということ。
震災によって発生した物資の不足、停電など生活上の様々な不便を甘んじて受け入れるということは、被災地の方たちとそれを分かち合うということ。
そう思えてならないのですが、いま生じつつある温度差に焦りを感じています。

だからね、今日はこれから出掛けるに当たって、いつもはクルマですいと行けてしまう場所だけれど、電車と徒歩で目的地を目指します。
別にガソリンを大切に使うということだけでなく、この身体をいつまでも緊急事態の緊張感の中に置いておきたいから…
うん。
そうでないと簡単に緊張感を解いてしまう程度の、わたしは心の弱い人間ですので。


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