昨日は、「ちょうの里」のカラタチを剪定しました。
一人での作業だったので、最初のうちは何も考えず、先を急いで黙々と手を動かしていました。革手袋を二枚重ねにして、ヘルメットとゴーグルで頭と目を保護して、それでもやはり、普通の剪定よりは随分と時間がかかります。なにしろ、そのトゲトゲは、バラやピラカンサの比ではないですからね。
やがて私の頭に、お前は一体全体、何を守るためにここまでトゲトゲしているのかね、という疑問が浮かんできました。自分や子孫を守るためにいろいろ工夫するのは当然として、何もここまでトゲトゲしなくてもいいんじゃないの。動物や鳥や虫たちに、少しぐらい実を分けてあげてもいいんじゃないのかね。ここまで徹底して誰も寄せつけないって、よっぽどの事だよ。一度全部許して、全部分け与えてみたら楽になると思うよ。
作業中、トゲに刺さって死んでいるイモムシ、ケムシをいくつも見ました。バッタもトゲに身体を貫通させて、即死状態です。うわぁ、凄いなぁ...。
葉を落としたカラタチが林立している風景を見ると、私の頭には何故かいつも、「この世の果て」という言葉が浮かびます。なんとも殺伐とした、なんとも淋しい、なんとも救いようのない光景。こんなふうに感じるのは私だけでしょうか。