毎年、姫路にある父の菩提寺から、銀杏が届きます。
お寺には大きな銀杏があり、住職さんが大変な手間をかけて檀家の皆に銀杏を送ってくださいます。
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銀杏の食べ方にもいろいろありますが
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紙袋に入れて
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電子レンジで加熱。
袋の中で爆発する音が聞こえてきます。
二つ三つはじけたぐらいで止めると
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いい感じにもっちりした銀杏の出来上がり。
塩をつけて、お好きなお酒と一緒にどうぞ。
と、いう訳で、今年は姫路に久々にお墓参りにいっていただいてきた銀杏をぽつりぽつりと食べています。
袋に入れて爆発させる音を聞きながら、こんな話を思い出しています。
姫路で住職さんから聞いた話です。
人は生まれながらにして、たくさんのものを与えられて生まれてきている。
しかし、生きているうちに、もっとお金が欲しくなったり、もっと有名になりたくなったり、ひとを羨んだりねたんだり…。
さまざまな欲に心を奪われ、生きることがつらくなる。
本来はただ居るだけで、腹の底からふつふつを喜びが湧きあがってくるはずなのに…。
この話はまだまだ続きがあるのですが、
私はこのふつふつが、なんだか銀杏のはじける音にかぶさって、銀杏をレンジにかけるたびに、居るだけでふつふつと・・・・と住職さんと話したことが思い出されるのです。
自分がもっと欲しがっているものは何だろう。
銀杏をかじりながら、そんなことをふと考えてしまうのです。