さわやか信州の庭 toledo
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まだ、子供たちが幼かった頃、能登に向かう途中に八尾に宿泊したとがありました。ちょうどお祭りがあり、ゆるい坂の続く町並みに提灯灯りが灯された様子がいまでも心の中に鮮明に焼きついていました。 そのときにはじめて見た八尾の踊りが綺麗でした。 また機会があれば見たいと思いながら、ずいぶんと月日が経ってしまいましたが、今回、知人からの誘いで行くことができました。 九月一日、朝から、雲の様子が気になり、雨が降らないことを祈り会場に向かいました。主要道路はすでに通行止めになっていて地元の人も規制されていました。車を降りると近くの公民館前で踊っているようすが見えました。 各地区の町内で連を作るので、20近くの連になるようです。 犬も参加の「おわら風の盆」は、300年前ぐらいから有、毎年9月1日〜3日の3日間、歌声と踊りが町中のいたるところで見られ、30万人の人を集めたこともあるようです。 「おわら風の盆」は210日の初秋の風が吹く頃に、その風を鎮め五穀豊穣を願ったことが由来とされています。 浴衣に編み笠で、顔が見えそうで見えない女性の踊る姿は、なんともいえない不思議な魅力を感じさせてくれます。 最初に知人に連れていかれたのが、個人のお宅で、手作りの料理が食べきれないほど用意されていてビックリ、話を聞いてわかったのですが、この地区の連の責任者のお宅でした、しばらくすると、ご主人がやってきて、ご主人が弾く胡弓を見せてくれました。そしてまたしばらくすると連のメンバーの数人がやってきて私たちが居る部屋で「おわら風の盆」を見せてくれるではありませんか、予想外のことに嬉しくて嬉しくて、この家の子供たちも踊りを見せてくれました。 胡弓の音色が心に響き、できれば眼を閉じて聞いていたいのですが、踊りも見たいし大変、おじいちゃんの50年以上歌っている声もすばらしいです。 夕方までは、雨が降らずにいましたが、夜になって雨が降り出しました、雨が降ってしまうと道の上を歩きながら踊ることができないようです。 川の向こうにバス専用の駐車場があり、どんどんバスがやって来ます、いつの間にか500台停めることのできる駐車場がいっぱいです、ぼんぼりの灯る坂道を三度上り下りしたと思います。 もう連の踊りは見られないのかと諦めていた頃。 ラッキー雨が止みました。まだ、どこの連も動いていませんでしたが、私たちがお世話になった町の連が気遣ってくれたのか踊り始めました。 始まると、あっという間に人の山、連につられて山が動いていきます。 祭りは3日間、夜通しで続いていますが、私たちは、満足して越中八尾を去りました。 |